転職回数が多いときの職務経歴書の書き方|回数を隠さずに一貫性を見せる書き方
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職務経歴書のフォーマットを開く。
「職歴」の欄に、これまでの会社名を時系列で入力していく。
4社目、5社目と増えていく欄を見て、入力する手が止まった。
結論
転職回数が多い職務経歴書で重要なのは、回数を隠すことではありません。冒頭にキャリアサマリーを置き、「何を一貫して積み上げてきたか」を先に示したうえで、個別の職歴をその根拠として読ませる構成にすることです。並べ方と見出しの付け方を変えるだけで、同じ経歴でも伝わり方は大きく変わります。
回数を隠す・省略することは逆効果
転職回数の多さを気にして、一部の職歴を省略したくなることがあります。ですが、これはおすすめできません。
厚生労働省「転職者実態調査」(令和2年)によると、転職経験者のうち2回以上の転職経験がある人は全体の半数を超えています。回数そのものは珍しい経歴ではなく、隠す必要のあるものではありません。
出典:厚生労働省「転職者実態調査」(令和2年)
さらに実務上のリスクもあります。職歴の省略は、雇用保険の被保険者期間や源泉徴収票との整合性が取れなくなり、入社後に発覚すると経歴詐称に近い扱いを受けることがあります。回数を減らして見せるのではなく、伝え方を工夫する方向で対応します。
職務経歴書の構成を「時系列の羅列」から「サマリー先出し」に変える
多くの人がやりがちな構成と、そこから変えたい構成を比べます。
【Before:やりがちな構成】
職歴1(時系列で記載)
職歴2(時系列で記載)
職歴3(時系列で記載)
↓
読み手は「回数の多さ」から経歴を読み始める
【After:サマリー先出しの構成】
キャリアサマリー(3〜4行で一貫性を先に提示)
↓
職歴1(サマリーの根拠として記載)
職歴2(サマリーの根拠として記載)
職歴3(サマリーの根拠として記載)
↓
読み手は「積み上げの内容」から経歴を読み始める
情報の中身は同じでも、何から読み始めるかによって読み手の印象は変わります。回数を数えさせる前に、積み上げてきた内容を先に渡すことがポイントです。
キャリアサマリーの書き方
キャリアサマリーは、職務経歴書の一番上に3〜4行で置きます。
Before(やりがちな書き方)
「営業、事務、販売と様々な業種を経験してきました。」
→ 経験の種類を並べただけで、何が積み上がっているかが伝わらない
After(一貫性を示す書き方)
「接客・営業・事務の経験を通じて、初対面の相手から要望を引き出し、社内の関係部署と調整しながら形にする力を積み上げてきました。」
→ 職種名は違っても、共通して発揮してきた力が一文で伝わる
自分の職歴からキャリアサマリーを書くときは、まず職種名を横に置き、「毎回、実際に何をしていたか」を書き出してみてください。共通する動詞(調整する、提案する、管理する、改善するなど)が見えてきたら、それがサマリーの軸になります。
自分の経歴で、 本当に一貫性が伝わる書き方になっているか、 一人では判断がつかないこともあります。
これまでの職歴を聞きながら、 サマリーの軸を一緒に整理することもできます。
各職歴欄で「回数」ではなく「積み上げ」を見せる書き方
キャリアサマリーを置いたあとの個別の職歴欄は、次の4点をセットで書くと積み上げが伝わりやすくなります。
- 在籍期間・所属部署
- 担当していた業務内容
- 業務の中で工夫したこと
- 成果(数字にできるものは数字で)
在籍期間が短い職歴も、省略せずこの4点を書きます。短い期間でも「何を工夫し、何を持ち帰ったか」が書けていれば、期間の短さより中身の密度で読まれるようになります。
退職理由欄・志望動機との整合性を取る
職務経歴書のキャリアサマリーと、面接で話す退職理由・志望動機がずれていると、書類と面接の印象が食い違って見えます。
サマリーで「調整力を積み上げてきた」と書いたなら、退職理由も「もっと大きな範囲で調整力を発揮したかった」という同じ軸で説明できるようにしておきます。面接での具体的な答え方は、「転職回数が多い理由」を面接で聞かれたら?パターン別の答え方と例文で解説しているパターン別の例文も参考にしてください。
SONOSAKIではこう考える
職務経歴書を、転職回数を正当化するための言い訳を書く場所だとは考えていません。
これまでの経験がどうつながっているかを示す地図として書くものだと考えています。回数が多いこと自体を隠そうとするより、何が一貫して積み上がっているかを先に示す方が、結果的に採用担当にも伝わりやすくなります。
次に確認したいこと
→ 面接で転職回数が多い理由をどう答えるか知りたい 「転職回数が多い理由」を面接で聞かれたら?パターン別の答え方と例文
→ 職種がバラバラでも、選考に通る人の共通点を知りたい 転職回数が多くても選考に通る人・通りにくい人の違い|業界より見られている3つのポイント
→ 転職回数がこれ以上増えることに不安がある 転職回数をこれ以上増やしたくない人が、次の会社選びで確認すべきこと
→ 業界によって転職回数への視線がどう違うか知りたい 転職回数を気にしない業界・気にされやすい業界の違い|厚労省データで比較
→ 異業種への転職で、経験をどう伝えればいいか知りたい 異業種に転職しても、今の経験は評価される?|「同じ仕事」ではなく「使える部分」で伝える方法
→ 書類選考自体がなかなか通らない原因も確認したい 転職の書類選考がなかなか通らない人へ|「経歴」より先に見直したい3つのズレ
自分の職歴からキャリアサマリーを書こうとしても、共通する軸が見えてこないことがあります。これまでの職歴をそのままLINEで見せてもらえれば、一緒に軸を探し、書類の書き方まで整理します。転職を決めていない段階でも構いません。