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仕事量は増えるのに、裁量や決定権は増えない|『頑張るほど仕事が増える』がしんどい本当の理由

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SONOSAKI編集部公開日:2026-08-26更新日:2026-08-26

仕事量は増えるのに、裁量や決定権は増えない|『頑張るほど仕事が増える』がしんどい本当の理由

仕事量が増えること自体より、増えた仕事に対して裁量や決定権が増えないことが、しんどさの正体であることが多いです。量だけが増え続け、進め方や判断の余地が変わらない状態は、心理的な負荷が高まりやすいことが分かっています。

「頑張るほど仕事が増える」がしんどいのは、量のせいだけではない

同じ量が増えるのでも、「自分の判断で進め方を決められる仕事」が増える場合と、「指示された通りにこなすだけの仕事」が増える場合とでは、感じる負担がまったく違います。前者は増えても達成感が伴いやすい一方、後者は増えるほど「こなされている」感覚が強くなります。頑張るほどしんどくなる背景には、量そのものだけでなく、この「裁量が伴っているかどうか」が関わっています。

研究の視点:仕事の「要求度」と「コントロール」のバランス

職業性ストレスを評価する枠組みの一つに、仕事の要求度とコントロール(裁量権)の関係に着目したモデルがある。要求度が高くてもコントロールが伴えばストレス反応は高まりにくく、逆に要求度が高くコントロールが低い状態は「高ストレイン」と呼ばれ、心理的なストレス反応が高くなりやすいとされる。

出典:厚生労働省「職業性ストレス簡易調査票」(労働省「作業関連疾患の予防に関する研究班」開発)。仕事の量的負担とコントロールの関係を示す「仕事の量-コントロール判定図」は、Karasekの仕事の要求度-コントロールモデルに基づく。

だから、「仕事量が増える=つらい」と単純に結びつくわけではありません。同じ量の増加でも、自分で決められる範囲が保たれているかどうかで、負荷のかかり方は変わります。

自分の場合を確認する:仕事量と裁量、それぞれ増えているか

次の2つを分けて振り返ってみてください。

  • 仕事量:担当する業務の件数や範囲は、半年前と比べて増えているか
  • 裁量:進め方、優先順位、判断のタイミングを自分で決められる範囲は、同じように増えているか

仕事量だけが増えて裁量が増えていない場合、負荷は「量」以上に重く感じられやすい状態です。逆に、量とともに裁量も増えているなら、しんどさの種類は違うものである可能性があります。

たとえば、建設施工管理職のOさんの場合。担当する現場の数は1年で1.5倍に増えましたが、工程の決定権は相変わらず上司の承認待ちのままでした。Oさんは「現場が増えたこと」自体より、「増えた現場の判断をすべて上に確認しないと進められないこと」がしんどさの正体だったと気づき、上司に「この規模の現場までは自分の判断で進めてよいか」を具体的に相談しました。結果、一部の判断が任されるようになり、量は変わらないまま負荷の感じ方が変わったといいます。

SONOSAKIではこう考える

SONOSAKIでは、「頑張るほど仕事が増える」状態を見るとき、量の増減そのものより「増えた仕事に伴う裁量が増えているか」を確認すべきだと考えます。量だけが増え続け、裁量が置き去りにされている状態が長く続くほど、頑張りが本人の負担としてだけ蓄積されやすくなります。

今の会社でできること

裁量が増えていない場合、まずは「どこまでの判断なら任せてもらえるか」を具体的に確認することから始められます。「量を減らしてほしい」より、「この範囲は自分で判断していいか」という相談のほうが、通りやすいことがあります。

転職を考える場合

裁量の少なさが、担当業務の性質ではなく会社の意思決定の仕組みそのものに根ざしている場合、今の会社の中だけでは変えにくいこともあります。同じように仕事量ばかり増えて評価に反映されない会社の特徴を確認したい場合は、「仕事ができる人」ほど損をする会社がある|頑張るほど仕事が増える職場の特徴、頑張りと評価基準のズレを確認したい場合は、頑張っても評価されないと感じたら|自分の努力と会社の評価基準の「ズレ」を確認する方法も参考になります。仕事が終わらない忙しさそのものに悩んでいる場合は、仕事が終わらなくて辛いと感じたら|原因の見分け方もあわせてご覧ください。

この記事の要点

  • 「頑張るほど仕事が増える」しんどさは、量そのものより「裁量が伴っているか」に左右される
  • 職業性ストレス簡易調査票の理論的な枠組みでも、要求度が高くコントロールが低い状態は心理的負荷が高まりやすいとされている
  • 仕事量と裁量、それぞれが増えているかを分けて確認すると、しんどさの正体が見えやすくなる
  • 裁量が置き去りのまま量だけ増えている場合、上司に「判断できる範囲」を具体的に相談する余地がある
  • 裁量の少なさが会社の仕組みそのものに根ざしている場合、今の環境で評価される余地があるのか、別の環境なら経験を活かせるのか、LINEで一緒に整理できます。転職を決めていなくても大丈夫です

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