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お客様の理不尽な要求で仕事に行きたくない|「カスハラ」、会社は守ってくれる?

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SONOSAKI編集部公開日:2026-08-28更新日:2026-08-28

お客様の理不尽な要求で仕事に行きたくない|「カスハラ」、会社は守ってくれる?

怒られているのは、自分のミスのせいじゃない。

でも、目の前のお客様は納得してくれない。 声は大きくなる一方で、上司はなかなか出てきてくれない。

「また今日もあの手の人が来るかもしれない」と思うと、出勤前から胃が重くなる。

会社の中の人間関係とは違い、客からの理不尽さは「お客様だから」で我慢するものだと思われがちです。でも、度を超えた要求や言動まで、個人が我慢し続けていい理由にはなりません。しかも今年、この状況を取り巻くルールが変わります。

「クレーム対応」と「カスハラ」は同じではない

まず分けて考えたいのは、通常のクレーム対応と、度を超えた言動は別物だということです。

お客様からの指摘
 ↓
内容は妥当?(商品・サービスに実際の不備がある)
 ├ YES → 通常のクレーム対応。改善・謝罪で完結する範囲
 └ NO(要求が明らかに過大/言動が人格攻撃・威圧に及ぶ)
  ↓
土下座の強要、長時間の拘束、大声での威圧、
人格攻撃、SNSでの晒し予告など
  ↓
「カスハラ」に近い状態

指摘の中身が正当かどうかと、伝え方が正当かどうかは別の話です。内容が正しくても、怒鳴る・長時間拘束する・人格を否定するといった言動になっていれば、それはもう「対応すべきクレーム」の範囲を超えています。

今年10月から、会社の対応義務が変わる

「お客様相手だから仕方ない」と思っている人ほど知っておいてほしいのが、この制度変更です。

2025年6月に成立した改正労働施策総合推進法にもとづき、厚生労働省は2026年2月26日、カスタマーハラスメント(顧客等からの著しい迷惑行為)への対応を企業に義務づける指針を告示しました。

施行日:2026年10月1日 根拠:改正労働施策総合推進法/厚生労働省告示第51号

これにより、会社は次の4つを行う義務を負います。

  • 方針を決めて社内に周知する(カスハラを許さない姿勢を明文化する)
  • 相談できる窓口を用意する
  • 実際に起きたときに事実確認と対応をする
  • 相談した人が不利益な扱いを受けないようにする

出典:厚生労働省「事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」(令和8年厚生労働省告示第51号)

つまり、「お客様だから我慢して当然」という前提そのものが、今年から会社側の義務として崩れます。今の会社にまだこの体制がなくても、10月以降は整備する法的な義務が生まれるということです。

あなたの会社は、今どちらですか?

この変化を踏まえて、自分の職場を確認してみてください。

【今の職場】 理不尽な客が来たとき → 上司はすぐ間に入ってくれる? 相談窓口 → 誰に、どう相談すればいいか分かっている? 記録 → 何かあったとき、日時や内容を残す習慣がある?

【本来あるべき状態(2026年10月以降の義務水準)】 方針 → カスハラを許さない姿勢が明文化されている 窓口 → 相談先が周知されている 対応 → 相談した人が不利益を受けない仕組みがある

今の職場がこの水準に届いていないなら、それは「あなたの我慢が足りない」からではなく、「会社の体制がまだ追いついていない」からかもしれません。

たとえば、こんなケース

携帯ショップの窓口で接客をしているPさんは、契約内容の説明に納得しない客から、月に数回、大声で1時間以上居座られることがありました。店長に相談しても「お客様相手だから」と流され、対応はPさん一人に任されたままでした。

Pさんのケースで問題なのは、客の言動そのものだけでなく、組織として個人任せにしていたことです。一人で対応させない体制があるかどうかは、まさに10月から義務化される内容そのものにあたります。

「気にしすぎ」と「見過ごせない」の境界線

もし次のいずれかに当てはまるなら、それは「気にしすぎ」ではなく、環境として見直す材料です。

  • 特定の理不尽な客のことを、休みの日まで考えてしまう
  • その客が来る日だと分かると、出勤前から体調が悪くなる
  • 相談しても「我慢して」としか言われたことがない
  • 同じような被害を受けている同僚が他にもいる

一つでも当てはまるものがあれば、それは性格の問題ではなく、環境側に手当てが必要な状態です。

SONOSAKIではこう考える

SONOSAKIは、「お客様相手の仕事だから、理不尽も仕事のうち」とは考えません。

商品やサービスへの正当な指摘に応じることと、人格を否定されたり長時間拘束されたりすることを我慢することは、まったく別の話です。会社が個人任せにせず、組織として対応する体制を持っているかどうかを、働き続けられる職場かどうかの判断材料の一つとして見ています。

もし今の会社が「我慢して」で終わらせる場所なら、10月の義務化を機に社内で相談してみる、それでも変わらなければ環境を変える、どちらも現実的な選択です。

次に確認したいこと

→ 理由がはっきりしないまま行きたくないと感じる 仕事に行きたくない理由が自分でもわからないとき

→ 客ではなく上司から怒られてばかりでつらい 上司に怒られてばかりで辛いと感じたら|考え方の整理と対処法

→ 辞めたいけれど言い出せない 退職を言い出せない人へ|円満に伝えるための準備と伝え方

→ 朝、出社前がとにかくつらい 会社に行くのがつらい朝|無理に気合いを入れなくていい理由

自分が受けているものがカスハラにあたるのか、会社の対応が十分なのか、一人では判断がつかないこともあると思います。そういうときこそ、状況をLINEで聞かせてください。今の職場で相談先を作る、異動する、環境を変える、どの選択肢も対等に整理したうえで、必要であれば求人のご紹介もできます。

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